乳房の痛み
SEARCH乳房の痛み について
乳房の痛みは乳がんの初期症状としてはまれであり、良性疾患で多くみられます。
画像検査で異常があり、痛みの原因がわかれば、その原因に対する治療を行っていきます。
このような症状がある場合は受診をオススメします
- 乳房に張り
- 乳房に強い痛み
- 両方の乳房の痛みがある場合や、片方だけのとき
原因
原因として最も一般的なものは、乳腺組織にかかわるホルモン(エストロゲンやプロゲステロン)の変化によるもので、閉経前のかたであれば、月経前に痛みが強くなります。乳がんの初期症状として乳房の痛みがでることはまれです。検査では、診察、マンモグラフィ、超音波検査を行います。これらの検査結果に異常がない場合は、様子をみているうちに自然に改善することがほとんどです。
検査方法
- 痛みが強く、月経に関連するようであれば、痛み止めを服用
治療方法
- マンモグラフィ
- 画像検査
その他
腫瘤陰影:マンモグラフィでは、乳腺は白く、脂肪は黒く画像に表れます。しこりがあると白く写りますが、乳腺も白く写るため、乳腺組織が豊富な若いかたでは、乳腺の重なりか、しこりなのか判断が難しいことがあります。超音波検査で実際にしこりがないか確認します。
石灰化: 良性の石灰化は 乳汁をつくる部位の分泌中の沈殿物によって形成されたり、のう胞や良性腫瘤の中にできたりします。悪性の石灰化は、がん細胞の壊死によってできることがあります。
石灰化は、マンモグラフィで写っていても、超音波ではわかりにくいことがあります。
局所的非対称性陰影(FAD):マンモグラフィで、乳腺の陰影が部分的に左右非対象にみえるときに使う所見です。
超音波検査で実際にしこりがあるかどうかを判断します。3Dマンモグラフィの追加により情報が得られることもあります。
構築の乱れ:腫瘤はみられないのですが、乳腺の変化がみられるときの所見です。術後の変化
など良性のこともありますが、乳がんを疑う場合もあります。3Dマンモグラフィの追加により情報が得られることもあります。
日本対がん協会による報告では、2017年の全国の乳がん検診での要精検率は4.5%でした。こ
のうち、精密検査を受けた人の割合(精検受診者率)は91%で、乳がんが発見された人の割合
は全体の0.24%とされています。